老後が不安な整体師のためのおすすめな貯蓄方法を解説します

老後が不安な整体師のためのおすすめな貯蓄方法を解説します
フリーランスは会社員と比べて年金が半分くらいしかもらえないと聞きました。
整体師は毎月の収入も高くないので将来が不安です。
どうやって老後に備えたらいいのか教えてください。

整体師のコンサルをしていてこのような老後の事でアドバイスを求められ事はあまり多くありません。
特に20代や30代の必死で頑張っている人たちは技術の習得、集客、税務、コロナ対策など日々の業務で頭がいっぱいで先の事を考えている余裕がない人がほとんどだと思います。
好きなことで生きていくと決めてこの世界に入ったものの将来に不安を感じサラリーマンに転職してしまう人も数多く見てきました。
そこで今回は個人事業主の整体師、サロンオーナーの皆さんに少額から始めることができリスクなく確実に老後資金を貯める方法を紹介します。

個人事業主はいくら年金がもらえるの?


開業して法人化してないサロンオーナーは個人事業主なので厚生年金ではなく国民年金に加入することになります。
また開業してなくても業務委託などで自分で確定申告している整体師は国民年金を支払います。
国民年金の場合20歳から60歳まで保険料を納付すると月額6.5万円の受給になります。
一方厚生年金の平均月額は15.5万円も受給されます。会社員は倍以上もらえるんですよね。

月6.5万円では到底生活できないのでフリーランスは国民年金に上乗せするための貯金や年金制度が必須です。
個人事業主が老後に備える事ができる制度には以下のような種類があります。

  • 小規模企業共済
  • iDeCo
  • 国民年金基金
  • 付加年金
  • 個人年金
  • NISA

今回はフリーランスの3大年金制度の小規模企業共済iDeCo国民年金基金を紹介します。

小規模企業共済

私も10年以上積み立てをしている制度でメリットが多くデメリットが少ないおすすめ制度です。
予定利率が1%とそこまで高くありませんが銀行に貯金するより遥かに高いリターンが得られます。
ネーミングが硬くて敬遠しがちですが少額で加入できるのですぐに加入しましょう。
⇒小規模企業共済ホームページ

メリット① 全額所得控除

国民年金と同様に全額所得控除が受けれます。掛金をMAX7万円にすると84万円も控除されます。
かなりの節税効果ですよね。

メリット② 掛金の増減可能

1,000円から7万円まで、500円単位で増額することができます。
売上が上がってきたら徐々に掛金を増やしたり売上が下がってきたら減らす事も可能です。

メリット③ 借入れができる

今まで支払った掛金によって借入額が変わりますが年利1.5%という低い利率で借入することが出来ます。

予定利率が1%では低いと感じる方もいるかもしれませんが銀行の定期預金より何十倍も高い利率です。節税効果も高いのでお得な制度です。

デメリット① 解約時の元本割れ

デメリットがほとんどない制度ですが20年未満で解約をした場合は今までの掛金合計額を下回って元本割れしてしまいます。
シミュレーションをしっかりやってから加入しましょう。
加入シミュレーション

iDeCo(個人型確定拠出年金)

この制度は自分で投資先を決めて運用しなくてはいけないので投資経験のない方は敬遠しがちですが小規模企業共済同様に節税効果もあるお得な制度です。
投資と言っても投資信託と言ってそんなに難しいことはないのでおすすめの制度です。

メリット① 全額所得控除

このメリットのおかげで投資をしている人なら間違いなく入る制度です。
投資をして資産を増やしながら全額所得控除してくれるとは、なんてお得な制度なんでしょうか。

メリット② 自分で金融商品を選べる

ほとんどの金融商品が投資信託です。
投資信託とは分散投資でリスクが少なく知識がなくても投資できる商品です。
投資信託の他には定期預金も選ぶことが出来ます。銀行に定期預金をするならiDeCoで節税をしながら定期預金をする方がお得と言えます。

デメリット① 元本割れのリスク

投資信託の場合は元本割れのリスクがあります。選ぶ商品によりますが多少投資の勉強をしてから加入しましょう。
元本割れのリスクを取りたくない場合は定期預金を選べばリターンは少ないですが確実に老後資金を貯める事が可能です。

デメリット② 60歳まで引き出せない

iDeCoは老齢給付金として受け取ることを目的としているため、積み立てた資産は原則、60歳以降まで引き出すことができません。
フリーランスは何があるかわからないためすぐに資金が必要になることもあります。
そのため分散して老後資金を蓄える事が必要です。

iDeCoは他の制度よりリターンが大きい制度ですがデメリットもあるので私は月2万円ずつ運用中です。
証券会社によって扱う金融商品が変わってきますがおすすめはマネックス証券のiDeCoです。
人気のeMAXIS Slimシリーズもあり投資信託の商品が豊富です。
⇒マネックス証券のiDeCo

国民年金基金

会社員は国民年金+厚生年金という2階建て構造で老後に備えています。
自営業者は国民年金基金に加入することで会社員と同じように2階建て構造で老後に備えることが出来ます。
この制度自体は非常に素晴らしい制度ですが他の制度と比較して私の場合は加入しない事に決めました。
それでは、メリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット① 全額所得控除

小規模企業共済やiDeCoと同様に全額所得控除されます。

メリット② 予定利率が1.5%

小規模企業共済の1%より高い設定です。
ただ1.5%という数字は銀行預金よりは高いですが投資信託で積み立てをしている人でしたら3%以上の期待ができるiDeCoを選択するのではないでしょうか。

メリット③ 確定給付

もらえる年金額があらかじめ確定しています。
老後にもらえる年金額が分かっているとライフプランも立てやすくなります。

メリット④ 終身年金

小規模企業共済やiDeCoとは違い終身年金なので生きている限り毎月一定額の年金が受給できます。
長生きすればするほどトータルで受給できる金額は増加します。

デメリット① 途中で脱退できない

一度加入すると自己の都合で解約はできません。
生活資金に余裕がある方は問題ありませんがマイホームを購入予定の方、事業をこれから起こす方は大きい資金が必要となります。
掛金の減額は出来ますが解約ができないので早い段階で老後資金に予算を回しすぎるのも注意が必要です。

デメリット② 早死にすると損

終身年金というのはメリットでありますがデメリットでもあります。
70代や80代前半で亡くなった方は支払った金額より少ない額しかもらえずに元本割れと同じ状況になってしまいます。
国民年金基金は複雑な制度なのでシミュレーションが難しいですが加入前にこの辺りも考慮して検討しましょう。

国民年金基金はメリットも多く非常に優れた制度です。
私の場合は10年以上前に起業した時に小規模企業共済には加入していました。
それだけでは老後資金には足りないのでiDeCoか国民年金基金をどちらか比較しましたがNISAなどの投資も経験していて投資信託のパワーを実感していたのでiDeCoに加入しました。
投資の知識が全くない方でしたら将来もらえる年金が確定していて節税にもなるこの制度はおすすめです。
国民年金を支払っていない方はこの制度は加入できません。

まとめ

3つの主要な制度を紹介しました。
迷ってしまい資金に余裕がある方は3つの制度に分散して加入する事も可能です。
私の場合はとういと、現在小規模企業共済iDeCoに加入していてその他にNISAなどの投資信託や株式投資も行いこつこつと老後資金を貯金しています。
今回紹介していませんが付加年金という制度も加入していますが、おすすめの制度です。
まだどの制度にも加入していない方はまず月額1万円でいいので手軽な小規模企業共済に加入してみましょう。
確定申告の時に節税の効果を実感できると思います。

ライフプランカテゴリの最新記事